「経理って楽しいですか?」
この質問は、配属されたばかりの人や、転職を考える人の頭にふと浮かぶものです。
地味で、数字ばかり扱って、淡々と続く毎日のイメージが強いからでしょうかね。
まぁ、完全に否定はできないですね笑
でも、実際に経理の仕事に向き合っていると、その印象は結構変わるかもしれません。
数字の裏側にある会社の動き。
パズルがはまる感覚。
仕組みが回り始める手応え。
わたしが経理をやっていて、感じていることを書いてみたいと思います。
経理は「地味」だけど、「派手」
経理はよく「裏方」と言われる仕事です。
営業職のような華やかさや、企画職のようなクリエイティブさとは無縁だと思われがちですよね。
しかし、実際に経理を続けていると、その印象は大きく変わっていきます。
資料の作成、数字の読み解き、改善提案。
これらは十分にクリエイティブな側面を持っています。
数字を根拠にストーリーを組み立てていく作業は、ある意味、企画職にも似ています。
ひとつの仕訳がどの売上につながっているのか。
ひとつの経費が、会社の動きの中でどんな意味を持つのか。
数字を追っているだけなのに、会社全体の動きが俯瞰できる瞬間があります。
これは、経験を重ねるほど強く感じられるものです。
たとえば、売上が偶然伸びたように見えても、その裏には商品の動き、現場の工夫、販促の設計があります。
逆に粗利が下がったときには、在庫の持ち方や仕入れのタイミングが影響している。
「数字は嘘をつかない」とよく言われますが、数字はむしろ、会社の会話そのものです。
わたしはそう感じるようになりました。

パズルのピースがカチッとはまる瞬間
経理の仕事には、ある種の「快感」があります。
それは、バラバラに散らばっていたデータや伝票が、ひとつの流れとして繋がる瞬間です。
月次の数字がぴたりと合うと、言葉にしにくい達成感があります。
毎日発生する小さな仕訳が、最終的に一つのストーリーになっていくわけですね。
「ああ、この支払いがあの取引と繋がっていたのか」
「この売上の動きが、ここで表れたのか」
そんな風に会社の裏側がつながっていく感覚があります。
外から見ると単なる事務作業のようですが、やっている本人にとっては「論理パズル」のような面白さがあるのです。

会社を支えている手応えがある
経理は、会社を動かす「心臓」のような存在です。
お金はよく「血液」に例えられますからね。
請求・入金・支払い・給与・税金。
これらが止まると会社が止まります。
だからこそ、経理の仕事が回っているほど、会社全体がスムーズに流れていきます。
こういう時には小さくない手応えが残りますね。
月次を早めに締められた日。
資金繰りがきれいに読めた日。
現場から「助かりました」と言われた日。
派手ではないんですけど、自分の仕事が会社の基盤になっている実感は、経理ならではの楽しさかな、と思います。
業務の整理は重要
経理は楽しいことばかりではありません。
締め切りは毎月やってきますし、ミスは大事故につながることもあります。
現場と管理部門の間に入って板挟みになることも珍しくありません。
また、属人化が進むと「自分にしかわからない仕事」が増えていき、仕事が増えるほど自分を苦しめてしまうことすらあります。
だって、わたししかその仕事はわからないんですから。
その仕事は全部自分に来ますね。
だからこそ、経理が楽しくなるかどうかは、仕事が整理されているか、にも左右されます。
● 業務フローが不明確。
● 過去のやり方のまま。
● 役割が曖昧。
● 書類や情報が散らばる。
こういった状況だと、締め切りで慌てて、ミスが起きて、でも自分にしかできないから残業して、という悪循環が生まれます。
いや、我ながら耳が痛いですね。

楽しさを引き出す工夫はいくらでもある
経理は「仕事に工夫の余地が多い職種」です。
仕組み化や改善が好きな人ほど、仕事がラクになり、楽しさが増えていきます。
たとえば。
● AIや自動化で単純作業を減らす
● 書類やデータを一元管理して迷子をなくす
● 月次の締め日を前倒しして心に余裕を作る←重要
● 数字の流れを社内で見える化する
● 現場と情報をつなぎやすい関係を作る
こうした取り組みは、経理をただの入力作業から、数字を読み解き、会社の流れを伝える仕事に向かわせてくれます。
仕事に余裕ができてくると、色々なことに手が出せるようになり、段々楽しくなってきますよ。
まとめ
経理の楽しさは、派手に「わあ!」と盛り上がるものではありません。
どちらかと言うと、静かにじわっと深まっていく種類の喜びでしょうか。
会社の数字が語るストーリーを読み解けるようになる。
改善の糸口が見つけられるようになる。
会社の未来を数字で考えられるようになる。
これは、経理という仕事の中にだけある特権とも言えます。
経理が楽しいかどうか。
その答えは、きっとすぐには出ません。
はじめたばかりの頃は、わたしもピンときませんでした。
簿記で学んだ仕訳なんて、実務で全然出てきませんでしたし笑
だけど続けているうちに、ふと「あ、この仕事、好きかもしれない」と思える瞬間がやってきます。
そして気が付くと、あなたはもう会社の流れを読む側に立っているかもしれませんよ。


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