経理になりたいですか?

仕事

経理職のイメージってどうですか?
「電卓」「論理的」「几帳面」とか、まじめな印象を持たれがちですね。
硬いというか、融通が利かなさそうというか・・すぐに領収証を突き返してくる感じでしょうか?笑
割と明るくて優しい人も多いんですけどね。
勉強会なんかに行くと、気さくに話せますし。
そんな経理職ですが、募集すると、色々な方たちが応募してきます。
以前書いた未経験OKの事務職、採用される人の特徴は?でも触れましたが、
未経験者の採用では、社会人スキルや人柄が大きなポイントになります。
今回はその中でも、経理職に絞って採用側の視点から書いてみたいと思います。

中小企業ではOJTが基本

まずは中小企業の実態ですが。
基本的にはいきなり仕事がはじまります

例えば弊社が新しい経理を採用した場合。

まずは挨拶から始めます。
朝礼は普段はないんですけど、新人がくる時は全体朝礼を開催しますね。そこで全社員に紹介するわけです。
朝礼では、簡単に自己紹介をしてもらいます。
「名前」「前職ではどんな仕事をしていたか」
ここまでは皆さん共通ですが、ここから「趣味」や「家族のこと」や、「自分がどういう思いで転職してきたのか」やら。せっかくの機会なので、色々とご自身のことを話してくださいますね。
そこから先輩社員たちの挨拶が続いていく感じです。

一通り紹介が済んだら。
社内の案内(トイレや休憩室の場所など)と雇用契約の確認などの入社手続きですね。

さて、いよいよ実務です。
その日の上司・・わたしの仕事にもよりますが領収証の束を渡して会計ソフトへ入力し、原紙を整理してもらったり、溜まった納品書を確認し、整理してもらったり。
そういう軽い仕事からはじめていきますね。
外勤に同行してもらい、銀行の場所や駐車場を伝えたり。
引き出した現金について、弊社での管理方法を教えたり。

電話対応や備品の場所も伝えますし、最後には一日の締め業務の流れを教えていきます。
基本的に、やりながら覚えてもらう感じですね。
最初から月次決算を組んでもらう、という会社はあまりないと思います。

時間がある時は過去の帳簿を見て、お金の流れやどんな勘定科目を使っているのかを確認してもらったりもしますね。
そしていずれは、自分で決算まで組んでもらいます。

弊社の例を紹介しましたが、中小企業では「最初から仕事を任せる」か、「初日にオリエンテーションを行い会社について知ってもらう」か、どちらかのパターンであることが多いと思います。

経理職の応募者は30〜40代が約6割を占める

経理職への転職希望者を年代別に見ると、30代が34.1%、40代が24.6%と、合わせて全体の約6割を占めています(出典:ジャスネットコミュニケーションズ「経理・財務職の転職市場レポート」https://www.jmsc.co.jp/knowhow/topics/12446.html)。
この数字を見ると、経理職は若手よりも社会人経験や安定感を評価されやすい職種であることが分かりますね。
わたしの体感としても、このデータはかなり実態に近いと感じます。
実際、募集を行うと30〜40代の応募者が多い傾向がありますし。
一方で、実際に採用が決まった人のうち、経験者は70%、未経験者は30.4%にとどまるそうです。
つまり、応募は多くても、未経験での採用枠は限られているのが現実です。

ミドル世代(30〜40代)全体の転職先でも見てみます。

ここでも経理・財務職は人気があります。希望職種としては25.2%も占めているそうです。(同調査より)。
人気職の一つと言ってもいいのではないでしょうか?
未経験者でも就きやすいことから人気がある一方で、特に財務職は経営に深く関わる重要な職種です。そのため、若い頃から経験を積み、磨いてきたスキルや知識を発揮する場として選ばれることもあるのでしょうね。

未経験でも採用されやすい人とは?

「過去の職務内容」よりも、採用した後に発揮してくれるスキル吸収力が大切だと思います。
「未経験だけど簿記の勉強をしています」「経理はずっと憧れで、やる気はあります!」といった前向きさはもちろん評価します。が、これまでどんな仕事をしてきたのか、もっと言えば具体的に活かせるスキルを話してもらったほうが採用側としては判断しやすいです。

例)営業出身:「売上と粗利を追ってきたので数字の変化に敏感です。仕入先との交渉も得意です」

例)製造出身:「ライン業務で原価や在庫を見てきました。コスト管理には自信があります」

例)エンジニア出身:「簡単な業務アプリが作れます」/Excel:「マクロで業務を効率化できます」

中小企業は人手が限られることが多く、専門家を雇う余裕があまりないという現実があります。だからこそ、業務改善や自動化などのプラスアルファを持ち込める人は、とても魅力的に映ります。

結局のところ、未経験の30〜40代を採用する際に見るのは、

1)移植可能スキル(前職の強みをどの経理業務にどう効かせるか)
2)吸収力(新しい業務に素早く適応できる力)
3)再現性(これまでの成果を数字で語れるか)

この3点です。入社後のミスマッチを避けるためにも、ここは慎重に見極めています。これから経理職・財務職への転職を希望されている方の、参考になればうれしいです。

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