棚卸しは会社にとって大切な業務ですが、実際に現場で対応する経理・総務担当にとっては、悩みの種になることも多い作業ですよね。「在庫が合わない」「現物が見つからない」「データと現場のズレが埋まらない」こんな経験、ありませんか?
この記事では、棚卸し作業で起きがちなトラブルを取り上げつつ、実務で役立つ具体的なポイントをまとめます。中小企業で経理・総務を担当している方はぜひ参考にしてください。
なぜ棚卸しは経理・総務の負担になるのか
「棚卸し」と聞くと、現場の在庫確認だけをイメージされがちですが、実は裏側で経理・総務の仕事が大量に発生します。(商品数が多いとことか、本当に大変ですよね。)たとえば、棚卸し表の作成、数量や金額の集計、差異の確認、管理帳簿との突き合わせなど、作業は多岐にわたります。現場スタッフが「これで終わりです」と提出したデータに対して、経理側は「なぜ数量が合わないのか」「単価は正しいのか」を検証しなければなりません。さらに、税務申告や決算書類にも影響するため、誤りは許されません。特に中小企業では人手が限られている分、経理・総務が一手に抱えがちな業務です。
棚卸し作業でよくあるトラブル事例

棚卸しでよく起こるトラブルのひとつが「帳簿上はあるはずの在庫が現場にない」というケースです。頭痛いですね、本当。原因はさまざまで、誤出荷、棚卸し前の移動、記帳ミスなどが考えられます。すぐに見つかればいいんですけど、すごく時間がかかることもあります。結局、ひとつひとつを確認していくことになりますから。
逆に、帳簿に記載がない在庫が現物として残っているケースもあります。計量ミスや数え間違い、類似品の取り違えも定番のトラブルですね。
さらに困るのは「数量は合っているが単価が違う」場合。仕入価格の変更や登録ミスが原因となることが多いです。これらを放置すると、決算書に反映される棚卸資産の金額が大きくズレてしまい、税務調査でも指摘を受けやすくなります。棚卸しは単なる在庫確認ではなく、会社全体の「お金の流れ」を正しく記録するための重要なプロセスなのです。
トラブルを減らす棚卸しの工夫と事前準備

トラブルを減らすためには、棚卸し前の準備がカギになります。
まずは在庫管理表と現物のリストを事前に作成し、できれば現場と共有しておくといいです。帳簿の数字と実際の数字が正確に、素早く把握できると、そこからの作業効率がすごくあがりますよ。また、品目ごとに担当者を決める、類似品にはシールで色分けをするなど、現場での混乱を減らす工夫も効果的です。
経理側では、発注担当者と日々コミュニケーションをとり、単価の変更を把握しておくこと(頂いた見積書の共有なども大切です)や、季節商品や普段より多く出荷するキャンペーン商品をあらかじめ把握しておき、日々の動きを追いかけていると、問題の芽を事前に摘むことができます。さらに、棚卸し当日は「二重チェック体制」を敷くとミスの早期発見につながります。わたしは部署に1人なのでPC+人間か、別の部署と連携して取り組むことが多いです。
本当はすべてシステム化しておくと、非常に高精度になるんですけどね。中小企業では手作業の部分が多く残っている会社さんも多いのではないでしょうか。弊社もそうです。
なのでわたしは、棚卸しは「事前準備7割、当日作業3割」が理想だと思っています。
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