AIに何を任せようか。
仕事で生成AIを使い始めると、まず考えるのは「何かを作ってもらうこと」ではないでしょうか。
例えば。
メールを書いてもらう。
資料を作ってもらう。
Excelの数字を分析してもらう。
わたしも、だいたいこちらから考えていました。
AI利用の視点を変える
せっかくAIを使うのだから、何か仕事をしてもらわないともったいない。
その感覚はわかります。
でも最近、もう少し地味な使い方が気になっています。
何かを作ってもらうのではなく、見ておいてもらう。
これです。
管理部門の仕事には、「確認する仕事」がかなりあるんですよね。
契約期限が切れていないか。
入金されていない請求が残っていないか。
有休の取得状況が極端に偏っていないか。
退職した社員のアカウントが残っていないか。
提出期限を過ぎた書類がないか。
どれも必要な仕事ですが、忙しいときに真っ先に手をつける仕事かというと、そうでもありません。
でも、放っておいて問題が起きては困ります。
だから確認します。
冷静に考えてみれば、何も起きていないことを確認するために、人間がチェックしているわけです。
管理部門には、こういう仕事が意外と多いですね。
何もなければ、それで終わりなのですが。
仕事としては地味です。笑
でも、見ないわけにはいかないんですよ。
ここをAIに任せることができたら、どうでしょうか。
たとえば、
「30日以上入金されていない請求があったら教えて」
「退職日を過ぎても有効になっているアカウントがあったら教えて」
「提出期限まで3日なのに、まだ提出されていないものがあったら教えて」
そんな役割です。
AIが確認する。
問題がなければ何もしない。
何かあったときだけ、人間に知らせる。
AIというと、何かすごい成果物を出してもらいたくなりますが、別に毎回働いた証拠を見せてもらう必要はありません。
今日は何もありませんでした。
それで終わる日があってもいいのです。
AIに異常だけ教えてもらう
AIや自動化技術を使って、異常を検知したり、問題が大きくなる前に対処する仕組みはすでに使われています。
通信会社のTelstraでも、ネットワーク上の問題を事前に検知し、対応する仕組みにAIが活用されています。
まぁ、規模も仕組みも、中小企業の管理部門とはまったく違いますが。
ただ、
「問題が起きてからAIに相談する」のではなく、「問題がないかAIに見てもらう」
という考え方は参考になります。
そして、この使い方にはもうひとつ良いところがあります。
AIに仕事を全部任せなくてもいいことです。
AIにメールを送らせる。
AIに数字を書き換えさせる。
AIに判断させて、そのまま処理までさせる。
便利そうではありますが、管理部門としては少し怖いところもありますね。
間違えたときに、
「AIがやりましたので」
では済みません。
結局、責任を持つのは人間ですからね。
それなら最初から、判断まで任せなくてもいいわけです。
「ここ、ちょっと見ておいて。何かあったら呼んで」
まずは、そのくらいでいいのではないでしょうか。
AIは見つけるところまで。
判断するのは人間。
必要なら、そのあと人間が処理する。
この分担なら、AI導入のハードルはかなり下がります。
管理部門でAIを使おうとすると、つい「何を作らせよう」と考えてしまいます。
でも、その前に一度、自分の仕事を眺めてみるのはおすすめです。
毎日、何を確認しているでしょうか。
期限を見る。
残高を見る。
一覧表を見る。
アカウントを見る。
勤怠を見る。
そして何もなければ、画面を閉じる。
そんな仕事が見つかったら、そこはAIに任せられる仕事の候補かもしれませんよ。
AIに仕事を全部任せる、と考えると少し怖いです。
でも、
「ここ、ちょっと見ておいて。何かあったら呼んで」
くらいであれば、頼めそうです。
何かを作ってもらうだけが、AIの仕事ではありません。
人間が毎日確認していることを、代わりに見ておいてもらう。
管理部門のAI導入は、そのくらいから始めていいのです。

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